二型キッチン(セパレートキッチン)はおすすめ?
注文住宅の打ち合わせをしていると、SNSや施工事例を見て「二型キッチン(セパレートキッチン)にしたいです!」というご相談をいただくことがあります。
確かに二型キッチンは非常におしゃれです。
一般的な対面キッチンやペニンシュラキッチンとは違い、どこか海外の住宅のような雰囲気があります。
しかし住宅営業として率直に言うと、私は積極的におすすめすることはありません。
なぜなら、実際の生活では見た目以上に使い勝手や収納力が重要だからです。
もちろん、デメリットを理解した上で採用するのであれば全く問題ありません。
今回は住宅営業の経験をもとに、二型キッチンのメリット・デメリットを本音で解説します。
二型キッチン(セパレートキッチン)とは?
二型キッチンとは、シンクとコンロを別々に配置するキッチンレイアウトです。
一般的には、
- シンクをリビング側
- コンロを壁側
に配置するケースが多く見られます。
アルファベットの「Ⅱ」のような形状になるため、「二型キッチン」と呼ばれています。
通常のキッチンとは異なり、シンクとコンロの間を移動しながら調理するスタイルが特徴です。
二型キッチンのメリット
他の家と差別化できる
最大のメリットはデザイン性です。
二型キッチンは採用率がそこまで高くないため、完成すると非常に目を引きます。
特に、
- ホテルライク
- 北欧スタイル
- 海外風インテリア
- モダンデザイン
との相性は抜群です。
住宅展示場や施工事例を見ても、
「おしゃれだな」
と思う住宅には二型キッチンが採用されていることがあります。
注文住宅らしいこだわりを感じられる設備と言えるでしょう。
空間に高級感が出る
一般的な対面キッチンよりも存在感があります。
LDKの主役になるようなキッチンを作りたい方には魅力的です。
来客時にも目を引くため、
「こだわっている家」
という印象を与えやすくなります。
ただし、私は積極的にはおすすめしない
ここからが本題です。
住宅営業として様々な家づくりを見てきましたが、正直なところ私は積極的にはおすすめしていません。
理由は単純で、見た目のメリット以上に実生活で気になる部分があるからです。
デメリット① 家電置き場に困りやすい
最も多いのがこれです。
展示場やSNSの写真を見ると非常に綺麗です。
しかし実際に生活すると、
- 電子レンジ
- 炊飯器
- トースター
- コーヒーメーカー
- 電気ケトル
など多くの家電が必要になります。
二型キッチンはレイアウトの自由度が高い反面、収納計画をしっかり考えないと家電置き場が不足しやすいです。
実際のお客様からも、
「思ったより家電スペースが足りない」
という声を聞くことがあります。
キッチンは毎日使う場所だからこそ、見た目以上に実用性が重要です。
デメリット② コストが高い
二型キッチンは一般的なキッチンより費用が高くなりやすいです。
理由としては、
- カウンターが2か所必要
- 配管計画が複雑になる
- 天板面積が増える
- 施工費が上がる
などが挙げられます。
キッチン本体のグレードによっては数十万円単位で差が出ることもあります。
その費用を、
- 収納
- 断熱性能
- 外構
に回した方が満足度が高いケースも少なくありません。
デメリット③ 思ったほど作業スペースは広くない
意外と勘違いされやすいポイントです。
見た目だけを見ると、
「作業スペースが広そう」
と思われることがあります。
しかし実際には、
- シンク側
- コンロ側
にスペースが分散しています。
そのため、一枚の大きな作業台のような使い方はしにくくなります。
また、
切る
↓
洗う
↓
運ぶ
↓
加熱する
という動作が増えるため、人によっては使いづらさを感じる場合もあります。
キッチンは毎日使う場所なので、この小さな移動が積み重なると意外と気になることがあります。
デメリット④ 面積が必要になる
二型キッチンは両側に通路を確保する必要があります。
一般的には800~900mm程度の通路幅を取るケースが多く、結果として広いLDKが必要になります。
つまり、
「おしゃれだから採用したい」
だけで決めると、他の収納や居住スペースを圧迫する可能性があります。
注文住宅では限られた面積をどう配分するかも重要なポイントです。
デメリットを理解して採用するなら全然あり
ここまでデメリットを多くお伝えしましたが、二型キッチンそのものを否定したいわけではありません。
むしろ、
- デザインを最優先したい
- 他の家と差別化したい
- 海外風の雰囲気にしたい
という方には非常に魅力的な選択肢です。
実際に完成した住宅を見ると、
「やっぱりかっこいいな」
と思うこともあります。
ただし、
「展示場で見ておしゃれだったから」
という理由だけで採用するのはおすすめしません。
収納計画や家電配置、生活動線までしっかり考えた上で採用することが重要です。
まとめ
二型キッチン(セパレートキッチン)は、
- 海外住宅のような雰囲気になる
- 高級感がある
- 注文住宅らしいデザインになる
という魅力があります。
しかしその一方で、
- 家電置き場に困りやすい
- コストが高い
- 思ったより作業スペースが広くない
- 広い面積が必要
といったデメリットもあります。
住宅営業としての本音を言うと、私は積極的におすすめするキッチンではありません。
ただし、これらのデメリットを理解した上で採用するのであれば満足度は高いと思います。
見た目の良さは間違いなく魅力なので、実際の生活をイメージしながら慎重に検討することをおすすめします。

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