「木造住宅は火事に弱いから不安…」
家づくりを検討している方の中には、このようなイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
確かに木は燃える素材ですが、現在の木造住宅は建築基準法や住宅技術の進歩により、昔の木造住宅とは比較にならないほど耐火性能が向上しています。
今回は、木造住宅の火災に対する性能や、火災に強い家づくりのポイントについて解説します。
木造住宅は本当に火災に弱いのか?
「木造=燃えやすい」というイメージがありますが、実際の火災では建物の構造だけで被害の大きさが決まるわけではありません。
火災時に影響する主な要素
- 火の広がり方
- 室内の仕上げ材
- 窓やドアなどの開口部
- 換気経路
- 隣家との距離
など、さまざまな条件が関係します。
また、木材には意外な特徴があります。
木材は燃えながら建物を守る
木材は燃焼すると表面に「炭化層」が形成されます。
この炭化層が内部への燃焼を遅らせるため、急激に強度を失いにくいという特徴があります。
一方で鉄骨は燃えませんが、高温になると強度が低下するため、必ずしも
「木造=危険」
「鉄骨=安全」
という単純な話ではありません。
現在の木造住宅は、法令に基づいた防火対策が施されており、十分な安全性を確保しています。
火災に強い木造住宅ならツーバイフォー工法もおすすめ
木造住宅の中でも、火災への強さという観点で注目されるのが
ツーバイフォー工法(枠組壁工法)
です。
ツーバイフォー工法とは?
在来工法が柱や梁で建物を支えるのに対し、ツーバイフォー工法は
- 床
- 壁
- 天井
の「面」で建物を支える構造です。
耐震性能の高さで知られていますが、実は耐火性能にも優れています。
ファイヤーストップ構造とは?
ツーバイフォー工法の大きな特徴のひとつが
ファイヤーストップ構造
です。
火の通り道を区切る仕組み
住宅火災では、炎だけでなく壁の内部や天井裏を通じて火が広がるケースがあります。
ツーバイフォー工法では、
- 構造材
- 石膏ボード
- 床組
などによって壁内や天井裏が細かく区画されています。
そのため、火が一気に建物全体へ広がりにくく、延焼を抑える効果が期待できます。
ツーバイフォー工法の耐火性能
実際にツーバイフォー住宅は、国内外で行われている耐火実験でも高い評価を受けています。
もちろん在来工法にも耐火性能を高める方法は多数ありますが、
構造そのものに防火の考え方が組み込まれている
ことはツーバイフォー工法の大きな特徴と言えるでしょう。
省令準耐火構造もチェックしたいポイント
住宅会社を比較する際は、
「省令準耐火構造に対応しているか」
も確認しておきたいポイントです。
省令準耐火構造とは?
住宅金融支援機構が定める基準で、
- 隣家からのもらい火を防ぐ
- 火災時の延焼を遅らせる
- 他の部屋への燃え広がりを抑える
ことを目的とした仕様です。
主な仕様例
- 石膏ボードによる防火被覆
- 防火措置された小屋裏
- 延焼を抑える構造計画
などが採用されます。
近年では、多くの住宅会社が標準仕様またはオプションとして採用しています。
火災保険が安くなるメリットも
省令準耐火構造には、安全性以外のメリットもあります。
それが、
火災保険料の軽減
です。
H構造とT構造の違い
一般的な木造住宅は火災保険上、
H構造(非耐火構造)
として扱われます。
一方、省令準耐火構造の住宅は、
T構造(耐火性能を有する構造)
として扱われるため、保険料が安くなるケースがあります。
長期的なコスト削減につながる
住宅ローンを35年で考えると、火災保険も長期間支払い続ける費用です。
建築費だけでなく、
- 火災保険
- メンテナンス費用
- 光熱費
などのランニングコストも考慮すると、省令準耐火仕様のメリットは非常に大きいと言えるでしょう。
まとめ|木造住宅は「火災に弱い」とは言い切れない
木造住宅は火災に弱いというイメージがありますが、現在の住宅は耐火技術の進歩によって高い安全性を確保しています。
特にツーバイフォー工法は、
ファイヤーストップ構造による延焼抑制
面構造による安定した性能
高い耐震性能との両立
といった特徴があります。
さらに、省令準耐火構造を採用することで、
火災への備えを強化できる
火災保険をT構造で契約できる
長期的なコスト削減につながる
といったメリットも期待できます。
家づくりでは耐震性能に注目されることが多いですが、安心して長く暮らすためには「耐火性能」も大切なポイントです。
住宅会社を比較する際は、構造や断熱性能だけでなく、防火性能にもぜひ注目してみてください。

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