現場のリアルをお届け!特にウォークスルー型は注意が必要。。。
注文住宅の打ち合わせで、トレンド一つが「シューズクローク(土間収納)」です。
SNSや住宅展示場でも見かける機会が増え、「玄関をスッキリさせたい」「収納を増やしたい」という理由で採用を検討される方が多くいます。
しかし、住宅営業として数多くの家づくりに携わる中で感じるのは、「とりあえず付ければ便利」という設備ではないということです。
今回はシューズクロークのメリット・デメリットを、実際のお客様との打ち合わせ事例も交えながら解説します。
シューズクローク(土間収納)とは?
シューズクロークとは、玄関横に設ける土間仕上げの収納スペースのことです。
一般的な下駄箱と違い、靴を履いたまま出入りできるため、
- 靴
- ベビーカー
- ゴルフバッグ
- キャンプ用品
- 三輪車
- 防災用品
などを収納できます。
近年は玄関から直接LDKへ入る動線とは別に、シューズクロークを経由する「ウォークスルータイプ」も人気となっています。
シューズクロークのメリット
玄関がスッキリ見える
最大のメリットは生活感を隠せることです。
家族全員の靴が玄関に並ぶと、どうしても雑然とした印象になります。
シューズクロークがあれば来客時には扉を閉めるだけで収納物を隠せるため、玄関ホールをスッキリと見せることができます。
注文住宅では玄関が家の第一印象になるため、見た目を重視する方には大きなメリットです。
外で使う物をまとめて収納できる
土間収納のため、多少汚れた物でも気にせず収納できます。
特に子育て世帯では、
- ベビーカー
- 子どもの外遊び道具
- キックバイク
などの置き場所として重宝します。
また、アウトドアが趣味の方であればキャンプ用品やクーラーボックスなども収納できます。
室内への汚れの持ち込みを減らせる
花粉や砂埃が付着した物を玄関で管理できるため、室内を清潔に保ちやすくなります。
特に花粉症の方や小さなお子様がいるご家庭ではメリットを感じやすいでしょう。
シューズクロークのデメリット
十分な収納量を確保するには広いスペースが必要
個人的に最も注意していただきたいポイントです。
シューズクロークは収納力が高いイメージがありますが、実際には十分な広さがなければ思ったほど収納できません。
例えば1帖程度の場合、靴の収納は問題ありませんが、ベビーカーやアウトドア用品を置くとすぐにスペースが埋まってしまいます。
さらに棚の奥行きを300~400mm程度確保すると、通路幅も必要になるため有効面積は意外と限られます。
住宅営業の経験上、
- 1帖未満:靴中心
- 1.5帖:ベビーカー収納可能
- 2帖以上:家族向けで余裕あり
という印象です。
シューズクロークを採用する場合は、「何を収納したいのか」を明確にした上で広さを決めることが重要です。
ウォークスルータイプは収納量がさらに減る
最近人気のウォークスルータイプですが、私はご提案する際に特に慎重にお話ししています。
理由は単純で、通路部分が必要になるため収納スペースが大きく削られるからです。
同じ2帖のスペースでも、ウォークインタイプとウォークスルータイプでは収納量にかなり差が出ます。
見た目や動線は良くなりますが、その分収納棚を設置できる面積が減ってしまいます。
収納量を重視する方は、ウォークスルーが本当に必要か一度検討してみることをおすすめします。
家族用玄関として機能しないケースがある
SNSなどでは「家族はシューズクローク側、来客はメイン玄関側」という使い方がよく紹介されています。
しかし実際に住み始めると、必ずしもその通りにはなりません。
特に小さなお子様の場合、わざわざシューズクロークを回って靴を脱ぐことが少なく、結局は一番近いメイン玄関から出入りするケースが多くあります。
その結果、
「家族用玄関を作ったのに玄関が散らかる」
というお声をいただくこともあります。
図面上の動線計画と実際の生活動線は異なることがあるため、過度な期待は禁物です。
建築コストが上がる
シューズクロークを設けるためには、その分だけ床面積が必要になります。
また、
- 可動棚
- ハンガーパイプ
- 換気設備
- 建具
などの費用も発生します。
限られた予算の中では、リビングやパントリーなど他の空間とのバランスも考慮する必要があります。
シューズクロークがおすすめな人
シューズクロークは以下のような方におすすめです。
- ベビーカーを使う予定がある
- アウトドア用品が多い
- ゴルフバッグなど大型荷物がある
- 玄関をスッキリ見せたい
- 靴の所有数が多い
反対に、収納する物が少ない場合は大型の下駄箱だけでも十分なケースがあります。
まとめ
シューズクローク(土間収納)は非常に便利な収納スペースですが、「付ければ収納力が上がる」と単純に考えるのは危険です。
特に収納量を求める場合は、それなりの面積が必要になります。
また、人気のウォークスルータイプは動線面でメリットがある一方、収納量が減るという大きなデメリットがあります。
住宅営業としての経験上、シューズクロークは「何を収納するのか」「どのように使うのか」を具体的にイメージして計画することが後悔しないポイントです。
見た目の良さだけで採用するのではなく、実際の生活動線や収納計画まで考えた上で検討することをおすすめします。


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